上野健一、実業界から引退する

2025年8月~9月にかけて公開した動画『全管連事件』の後編の最後で、REIWAリゾートグループの代表である上野健一(上野玄津)は現在、滋賀県高島市において「株式会社江州」「秀真建設株式会社」の二つの会社の代表に就任し、琵琶湖畔において不動産事業を営んでいる現況をお伝えした。
動画公開からしばらくして、おそらく僕の過去の発信から住所を特定したのか、前住所である横芝光町の借家の住所あてに上野本人から突然サイン入りの著書が送られてきたことがあったが、それ以外には特に抗議を受けるようなこともなく、これと言って目立った動きはなかった。
関係する自治会や、当初は協力関係にあったものの、のちに決裂したシティトラスト不動産(大阪市)との複数の裁判は今も続いているが、これらについても現時点では、まとまった形で続報を出すほどの進展はない。

上野健一から送られてきたサイン入り贈呈本。
ところが迂闊にも気が付かなかったのだが、昨年10月時点で上野健一は自身のブログを開設していた。これまで上野健一は、全管連の民事再生以降は、ブログはおろか、インターネット上で自分私信の身元や経歴を明かして発信することはなく、基本的に表舞台に出てくることがなかった。ところが昨年以降、拠点を高島市に移した途端、長い沈黙を破って立て続けに2冊の本を出版したと思いきや、その後ブログも開設していたのだった。
その開設時の記事(2025年10月29日投稿)には以下のようにある。
「今、ネット上では、虚実様々な情報が飛び交っています。私を意図的に誹謗中傷する投稿もあったので、私も興味深く読んでみました。私でさえ知らない情報を、誰がどのように入手して書かれたのでしょうか? ネット世界はとても不思議ですね。そのネットに、私も参加してみたいと思います。と言っても、ウソもPRもしないのでご安心ください」
まるで、ネット上にある自分の風評はすべて事実無根のデマ・創作であるかのような書きぶりである。僕の動画の内容を踏まえたネット記事がどれほどあるのかまでは確認していないが、少なくとも僕が全管連取材を行っていた時期は、上野健一に関するネット情報の大半は全管連時代のもので、REIWAリゾート以降の情報は、それこそ津の和知野自治会や南伊勢オーナーズクラブの公式サイトくらいだった。いずれも係争の当事者であり「私でさえ知らない情報」などと言えるものではない。
肝心のブログ記事の内容は、昨年上野が発表した新著『積極一貫の摂理』の一部を機会音声で読み上げた動画のリンクと概要が貼られているだけである。この書籍は前述のように僕の自宅にも送付されてきたのだが、上野の経歴が過去の豊富な写真とともに詳細に語られており、(単なる自慢話に過ぎないが)読みごたえがないわけではない。しかし動画では、なぜかその中から観念的で具体性のない箇所ばかり抜粋しているので退屈きわまりなく、当然ながらほとんど再生もされていない。

『積極一貫の摂理』の内容の一部。古い写真も豊富で、意外と読みごたえがあるのが悔しい。
結局この時は反響もなくやる気も続かなかったのか、初投稿以降件のブログは半年以上放置されており、僕自身もその存在に気が付かなかったのだが、今年の6月1日に新刊告知のために数か月ぶりにブログが更新され、X(Twitter)を通じて僕もこのブログの存在を知ることになった。
7月9日発売の新刊は『空海の秀真伝』というタイトルの本で、昨年出した本でも所々で言及している「ホツマツタヱ」なる伝承についての研究を進めるとのことである。それ自体は好きにすればよいのだが、記事には以下のような決意表明が一部太字で力強く宣言されている。
「滋賀県高島市。琵琶湖畔に「江州山・千光寺総本山」を建立し、これからの人生を、空海の教えを伝える活動と同時に「秀真伝の研究」に一本化することを決意しました。私は、実業界から完全に身を引き、これからは僧侶「上野玄津」として、人々へ「幸せへの道」を伝えていきます」
事業からの引退は、紛争当事者全員の長年の悲願であり吉報である。『積極一貫の摂理』で自画自賛している華々しい経歴とは裏腹に、実際の上野の事業は、当の上野が販売した分譲地の住民自身から、(管理費の)「架空請求」「振り込め詐欺」とボロクソに呼ばれてきたのが実態である。
昨年の上野は『積極一貫の摂理』の他にもう1冊『理想都を創るCCZプロジェクト2』という著作を発表しており、「(株)江州の社長が新しい時代のまちづくりに挑戦!!」したはずなのだが、華々しく宣伝されたそのプロジェクトも結局1年足らずで終焉を迎えることになったようだ。それでも悪名高き過去の事業から手を引き、ホツマツタヱとやらの信憑性は別として、僧侶としての道を進むというのなら結構なことだ。
ところが登記を確認したところ、ブログ上でも所在地を公開している、兵庫県姫路市から遷座してきたという、民家を改装した「江州山・千光寺総本山」の現在の所有者は、上野が代表取締役を務める株式会社江州である。

民家を改装して建立された江州山・千光寺総本山。(滋賀県高島市)所有者は株式会社江州。
そして上野が代表を務めている「株式会社江州」「秀真建設株式会社」についても、最新の法人登記を確認したところ、少なくとも2026年6月7日の時点で、今なお上野は役員の一人として辞任することなく名を連ねている。
役員の変更にかかる登記の申請中であれば、「登記情報提供サービス」においては登記事件の処理中と表示され登記簿を取得することができないので、記事の公開からおよそ1週間が経過しても、役員の辞任のための登記申請を行っていないことになる。
もちろん、どのタイミングで辞任するかは本人の勝手だが、どうせ数か月もの間更新が途絶えていたのだから、焦ってブログを更新することなく、きちんと辞任してから投稿すればよかったのにと思わなくもない。期待の新刊の発売日まで残された日数はあと1ヶ月しかないが、はたして実業界からの引退は間に合うのだろうか。

今後のまちづくりはどうするのだろうか。
すでに登録済みの方は こちら